「放っておくと荷物は増える」という原理原則(?)から、一人暮らし時代からトランクルームを使い始めたわたし。
でも、トランクルームが一人暮らしにこそ向いている。
そんな風に身に染みて実感したのは、意外にもその後結婚して所帯を持ってから、というお話です。
一人暮らしでトランクルームは贅沢だ!と思っていた
トランクルームを借りるなんて、以前は贅沢だと思っていました。
自分が住む部屋のほかに部屋を借りるなんて。
なんだかセカンドハウス的な感覚で、独身の貧乏野郎には遠い話のようでした。
そんなのはお金を稼げるようになってから借りるべきで、修行の身でなにを贅沢な、なんて考えていたのかもしれません。
そんな贅沢をするなら、「荷物を減らせばいいじゃん」、とか「一部屋多い部屋に引っ越せばいいじゃん」、「田舎に引っ越しちゃえ」なんて思ったりしたものです。
ところが、やむにやまれず借りてみると、そうでもなかったんです。
一人暮らしでも荷物は増える
一人暮らしをしていた独身時代の方が、荷物が増え増えの傾向が強かったような気がします。
特に、実用性がまったくないもの。コレクションとか、趣味のものとか。
結婚して所帯を持つと、なかなかそういったものにお金を注ぎ込めない環境になったからか、新しいコレクションは増えません。
そうかと言って捨てられないんですね。これが。
独身のときには一人暮らしでトランクルームなんて考えられなかった
でも、独身時代には、趣味のためにお金を出してトランクルームを借りるなんて発想はまったくありませんでしたよ。
そこにお金を使うなら、趣味に注ぎ込みたい、とストレートにそう思ってました。
そもそもいまのようにあちこちにトランクルームがある、という時代でもありませんでした。
どちらかというと、自分の生活スペースを割いてでも、自宅に置く。
多くの人がそうやって過ごしていました。
解決策は1部屋多い物件を借りること
すこしお金に余裕ができてくるとやっぱり考えるのは、「もう少し広い部屋に引っ越ししようかな」。
一人暮らしなので、増えた一部屋を荷物置き場にすることができる!
そう考えて、早速広めの部屋を物色。
うん、やっぱり何のわだかまりもなく、何の抵抗もなく、荷物を部屋にどんどん放り込んでおけるのは、気が楽だ。
そう思ったのですが、結局これは臭いゴミ箱の蓋を閉めて、見ぬ振りをしている、ということなのです。
でもそのことに気づくのはずいぶんずいぶん、後のこと。
使わないものたちとの同居
そうして、しばらくは使わない荷物との同居生活をエンジョイしていたのですが、数年後に違和感を覚えはじます。
この違和感は何なんだ。
気にし始めると、違和感は日に日に成長していくもの。
そしてとうとうその違和感の発生場所を特定。
どうやら荷物部屋らしい。
荷物部屋に意識を向けると、違和感メーターが上昇する。
すでに、荷物部屋のクローゼットは開かずの扉状態。中に何が入っているかもよく覚えていないしまつ。
「汚部屋」のような感覚
違和感の原因は、この捨てるのが面倒だから何でもかんでも放り込んでいた「汚部屋」だったのです。
そう気がつくと、今度は気になってしょうがない。
よし、かたづけよう!
そう思って数ヶ月。状況は変わらず、膠着状態が続きます。
「かたづけよう」と「面倒だな」が一進一退を繰り返している状態です。
たまにかたづけてみる。
でも、片付けの最中ずっと考えているのは「かたづけを中断する理由」。
この部屋を片付けるより、リビングの掃除だ。
「汚部屋」のおかげで、リビングと寝室は清潔に保てていました。
普段は掃除だけでいけちゃいます。
この状態をキープするためには「汚部屋のかたづけ」よりリビングと寝室の「掃除」が優先だ!
とうとうトランクルームを借りる決心!をした
スペースが広がればその分ものも増えてまた狭くなる。
更に広い部屋を借りる。
新たなスペースができたのでまたものが増える。狭くなる。もっと広い部屋に移る。
スペースが広がる。またままものが増える。途中で家族も増える。もっとものが増える。。。。。
となると、「汚部屋」解消の手段として更に大きな部屋を借りるのは、ナンセンスです。
そこでようやく、外に借りてはどうだろうか?ということに気づきます。
生活空間と保管空間を物理的にわけてしまう、という考えです。
近いことは必須条件ではない
トランクルームを調べまくる。
当時はやっとインターネット出始めた頃なので、情報を探すのが大変だったのですが、そもそもトランクルームも少なかったのです。
都内のトランクルームはとくに少なかったので、郊外でコンテナルームを借りるほうが現実的でした。
最初は遠くて不便そうだな、と思ったのですが実際に借りてみると、むしろ離れている分余計なものをしまい込まないので好都合でした。
郊外のコンテナを借りてみた
ということで、最初はトランクルームではなく、コンテナルームを少し離れたところに借りてみました。
最初の搬入と通いに時間がかかるのが弱点だったのですが、多少距離があってもその分安い郊外を選んで正解でした。
荷物の保管スペースは小さい方がいい、という独自の?「広いとまた荷物が増えて、同じことを繰り返すだけ」理論を元にした根拠で、あえて狭いところを借りるようにしました。
出費は「開放感を買った」と納得
当初、引っ越し代も含めた初期費用を拠出するのに抵抗がなかったわけではありません。
そのとき借りていた部屋も一部屋少ない部屋へグレードダウンしたので、それなりの初期投資になったということもあります。
でも、納得したのです。
「開放感を買ったんだ」と。
実際、普段使わない荷物やコレクションたちを生活空間から離しただけで、こころが自由になったのです。
トランクルーム中心の生活
その後、空調が効いて管理も行き届いていることが魅力だったので、「コンテナルーム」から少し都心寄りの、屋内型「トランクルーム」を借りることにしました。
それからというもの、結局トランクルームを中心に住まいを変えてきました。
家族ができてからもそれは変わりません。
おそらくこの先分譲マンションや戸建て住宅を買うにしても、トランクルームに「通える」距離で探すことになるでしょう。
ぜんぜん贅沢じゃなかった!
最初はトランクルームなんて贅沢だ、と思っていたのですが、ぜんぜんそんなことはありませんでした。
使い込んでいくと、その便利さにもはやトランクルームなしでは生活が成り立たないほどの存在になってしまったのです。
「一度使い始めたら二度と元の世界に戻れない」、というトランクルーム事業者の思惑にまんまとはまっています。
わたしがいま独身なら
わたしがいま独身だったら間違いなくトランクルームを借ります。
それは、「パートナーに知られたくないものがドッサリあるから」ではないですよ。
やはり、「生活空間と保管空間を物理的に離すメリットが大きい」と感じるからです。
生活空間は「快適な生活をおくる」ことだけに力を注ぎたい。
たとえ荷物の出し入れが不便であったとしても。
家賃の方が高いこともある
生産性のない荷物を置いておくために、「わざわざ」ひとつ余分な部屋をかりるより、「わざわざ」離れたところに別の部屋を借りた方が安い場合もあるんです。
特に都市部ではその傾向が高いように思います。
最後に、
トランクルームはもはやサブスクリプションのようなものなのだから、もう少し安いとありがたいな、と長期契約者は思っています。