私は数年前に引越しをしたとき、はじめてトランクルームを利用しました。
それまではトランクルームは法人が利用するものだと思い込んでいましたが、意外と誰でも気軽に利用でき、しかもとても便利だということを知りました。
今回はとくに、トランクルームを活用すると格段に便利になる「引越し」についてご説明します。
引っ越し時にトランクルームを利用したきっかけ
私が引越し時に住んでいたのは「福岡県粕屋郡」という所で、福岡市のすぐ隣りのエリアでした。
3人目の子どもを妊娠した時、突然大家都合での退去を言い渡されてしまったのです。
その時ちょうど1人目の子どもが小学校入学を控えていたので、引越し先はできるだけ小学校の近くを探すことにしました。
しかし、うちでは猫を飼っていたこともあり、なかなか都合の合う家が見つからなかったのです。
そのままどんどん退去日だけが近づいてしまい、気持ちだけが焦っていきます。
最初は自分たちで引越しの荷物を転居先へ移す予定だったのですが、なにしろ引越し先が見つかりません。
ぎりぎりになって福岡市内にようやく家を見つけたのですが、入居できるのは退去日から1週間もあとになってしまう事がわかりました!
当然のことながら退去日には、部屋のすべての荷物を運び出さなくてはなりません……。
「どうしよう……」と夫婦で頭を抱えていたとき、ふと仕事の帰り道によく見かけるトランクルームの看板を思い出したのです。
トランクルームなら契約してすぐ荷物が入れられるし、1ヶ月だけの契約なら料金も負担にならないのでは。
そうだ!
トランクルームに家の荷物を全部入れて、自分たちはウィークリーマンションに1週間だけ住めばいいのでは?
実際、近所にはいくつかトランクルームがありました。
東京ではないので、周囲にはコンテナタイプのものが多かったのですが、一ヶ所だけ小部屋タイプの物置のようなトランクルームがありました。
部屋の中の物を収納するからコンテナタイプでは若干心配だったのです。
さっそくそこの看板にある電話番号をメモして連絡をとりました。
電話に出られたのはそこを管理されているという方で、親切に説明してくれました。
契約したその日から使用でき、契約はその場に管理人さんが来てしてくれること。
また、料金は前家賃と1か月分の敷金、鍵代だけでいいこと。
敷金は解約時に返還されるから実質1か月分の料金と鍵代の負担で済むこと。
さらに、トランクルームの中は換気設備がしっかりしていて湿度が保たれていること。
時々管理人さんが見回りをしているなどといった説明を受け、安心納得して契約する事ができました。
トランクルームを使ってみた感想
意外と中がきれいだった
さっそく管理人さんの都合のいい時間にトランクルームに来ていただき契約をしました。
前家賃、敷金などの料金もその場で手渡しでした。
当時わたしたちは、特に大きな家具はありませんでした。
私たちが契約したのは、予算の兼ね合いもあり6畳タイプの部屋。
確か1ヶ月の料金は、3万数千円だったと思います。
鍵代も3千円ぐらいでした。
ここになんとかすべての荷物を詰め込むしかない、とさっそく車で移しはじめました。
トランクルームには家の玄関についているものと同じような鍵つきのドアがついており、その目の前に車を停めて荷物を運び込めるのでとても便利でした。
初めて中を見たときは「あれ?ここに住めるんじゃないの?」というぐらいきれいでニオイもなく、湿気もなく驚くほど快適な空間でした。
しかし、あくまで倉庫としての利用のみなので住むのは契約違反だとか。
窓はついていませんが、換気扇がついているようでした。
結局2~3日かけて荷物を運びこみ、なんとか退去日に家を空にすることができました。
メンテナンスもされていて安全
ウィークリーマンションはさすがに都市部の方にしか見つからなかったので、トランクルームとは少し離れていました。
しかし、まずはじめにウィークリーマンションに設備されている炊飯器が2合炊きだったため、トランクルームに収納してしまった5合炊きの炊飯器をさっそく取りに行く必要がありました。
その後も、服や生活雑貨をちょくちょく取りに行きましたが、室内はいつも湿度が一定に保たれているようでジメジメもムシムシもしておらず、荷物がカビたり湿気たりする心配もありませんでした。
時々管理人さんが清掃されているのに出くわしましたが、車の出し入れも問題ありませんでしたし、トランクルームの周辺はいつもきれいになっているので快適に使用できました。
必要であれば延長も可能
管理人さんに引越しの荷物を預けている事を話した時、もし何かあったら電話してくれれば延長もできるからと気さくに言っていただけました。
私達はトランクルームを契約してから1週間と数日後には新しい家に移ることができたので、今度はトランクルームから新居へと余裕を持って荷物を運び出す事ができました。
荷物や家族が増えたら検討したいトランクルーム
たった1ヶ月だけの契約でしたが、頻繁に出入りしていたので妙な愛着感もあり、解約時は家を出て行くときと同じような寂しさが少しありました。
それだけ日常生活に溶け込んだ使用ができたからだと思います。
引っ越してから数年たちましたが、子どもも大きくなり3人目も生まれ家の荷物はちょっとづつ増えてきています。
今は押入れや小さな屋外の収納倉庫につめこんでいますが、これ以上捨てられないものが増えてしまったら狭いタイプのトランクルームを契約してもいいかな、と思っています。
また、3人目がもう少し大きくなったらキャンプデビューを計画しています。
その時、以前契約した所と同じような小部屋タイプのトランクルームを契約しようと計画中です。
まだまだある引越し時のトランクルーム活用方法
調べてみると、私たちのように引越しの際にトランクルームを使用している方が意外と多くてびっくりしました。
たとえばこんな使い方もあるんです。
荷物の一時避難場所に
たとえば恋人と同棲することになったとき、部屋の中の荷物をいったんトランクルームに預けて、恋人が住めるスペースを確保するという方法です。
荷物はいつでも出し入れ可能なので、荷物用の部屋が一つ増えた感覚で利用できるはずです。
急な海外転勤の際の長期間の荷物保管に
急に海外転勤が決まった際、賃貸住宅だと長期間住んでもいない家の家賃を払うのはもったいないですよね。
しかも海外転勤であれば、持っていける荷物も限られます。
そんな時、トランクルームで家財道具一式を保管しておけば、賃料は最低限で済みます。
単身者の入りきらない荷物の預け場所に
一人暮らし用の賃貸マンションには十分な収納スペースがないことがほとんどです。
その場合、小さなトランクルームを別途レンタルしたほうが、結果広い部屋(高い賃料)を借りるよりコストが抑えられるケースがあります。