以前、私が歌舞伎役者をしていたときのお話です。

歌舞伎役者は、ほぼ毎日なにかしらのお稽古をしています。

お芝居のお稽古だけではなく、日本舞踊や長唄・三味線、義太夫や鳴物のお稽古も欠かしません。

 

そんな時、基本的には先輩の役者さんやお師匠さんに教えていただくのですが、事前に予習をしたり、教えていただいた後に復習する時には自習用の「資料」が必要となります。

日本舞踊の「振り」、演技や動きの「型」、台詞廻しなどに加え、髷(まげ)の形や、衣装の色なども自ら調べます。

 

もちろん今の時代ですからビデオや音源などもあるのですが、そのほとんどは「紙の資料・書類」なのです。

それらは師匠や先輩から譲ってもらったり、写させてもらったものなのですが、とにかく膨大な量があり、自分の部屋にうずたかく積まれている状態でした。

 

そこで、書類保管専用のトランクルームを利用し、膨大な量の紙の資料や書類をどのように整理したかという体験談をお話ししたいと思います。

 

 

 

古典芸能の資料はほとんどが紙ベース

古い紙

 

資料にはこんなものがあります

資料の中で一番多いのは、日本舞踊の振付を記録した「符」です。

日本舞踊のお稽古はお師匠さんから「振りを渡してもらう」ところから始まります。

「振りを渡す」とは、その流派ごとの振付を教えてもらうことで、通常「3回」お師匠さんの振りを見ながら一緒に踊り、振付を覚えます。

 

しかし、覚えの良い優秀な方はともかく、普通はとても「3回」で覚えきれるものではありません。

また特別なときでもなければ、動画を撮るということもできません。

そこでお稽古が終わったらすぐ、「ノートなどに振りを記録」するわけです。このノートやメモ書きを「符」と呼んでいます。

 

具体的には、振りの流れをワイヤーフレームのような人間で記録していきます。

その枚数はアニメほどではないにせよ、1時間の踊りであればかなりの枚数となります。

 

次に多いのは義太夫や清元の浄瑠璃本(じょうるりぼん)です。

義太夫節などの歌詞と節回しが記述してあるのですが、人形浄瑠璃が元だったりするので数時間にわたる物が多く、データ量は相当な物になります。

その他では衣装の柄や色、鬘(かつら)の形などを参考にする錦絵などがあります。

 

 

貴重な資料もあるので捨てられない苦悩

日本舞踊の「符」はお師匠さんや先輩から譲っていただいたり写させていただいたりしたもの多いのですが、最も貴重なのは「自分で記述した符」です。

自分が振りを覚えるためのものですから、自分で書いたものが一番覚えやすいわけです。

 

ただ師匠や先輩の符も貴重な書き込みなどがあったりして、当然捨ててしまうわけにはいきません。

そのため長年お稽古をしていると、すさまじい量の「符」が自宅に積み重なっている!という状態になるのです。

 

 

そのままでは検索性が悪い

資料が紙ベースであることのデメリットは、物理的に量が増えるということだけではありません。

見つけたいデータを素早く正確に見つけるという「検索性」が悪くなってしまうのです。

 

特に踊りの「符」はメモ書きや走り書きのようなものも多いため、きちんと整理しておかないと「結局見つけられず、役に立たない」ということになりかねません。

それまでも「タブ」や「見出し」をつけて整理していましたが、なにせ量が多く、探すのに時間がかかります。

 

 

 

書類保管専用トランクルームのメリット

ひらめき2

 

通常のトランクルームでは出し入れが面倒

書類を始めとする紙のデータはとにかく「かさばり」「重い」のが欠点。

そのため通常のトランクルームでは出し入れするのが非常に面倒になります。

 

運搬用に自動車の準備は必須ですし、車から下ろしてからも台車に乗せトランクルームまで運ぶという手間がかかります。

洋服などを預けていて、衣替えの時だけ、半年に一度、という出し入れならそれでもかまいませんが、仕事で頻繁に出し入れするとなると、かなりの負担になります。

 

 

宅配型は荷物の引き出しに料金がかかるので高コスト

次に、荷物の出し入れを宅配便で済ますことができる「宅配型トランクルーム」の利用を考えました。

でも、段ボール1つから預けることができて保管料も安いのですが、「荷物を引き出すときの料金が高い」という大きなデメリットがあったのです。

「半年に一度」出し入れする家電などには向いていますが、仕事で頻繁に出し入れする物には向いていません。

 

 

書類保管専用トランクルームは低価格と専用サービスが魅力

その点、書類保管専用トランクルームの場合は宅配型トランクルームの「出し入れは宅配便を利用できる」「保管料が安い」というメリットはそのままに、「荷物を引き出すときの料金も安い」という素晴らしさ。

基本的に法人が大量に利用することを想定しているため、コストがかからないようになっているのです。

 

これらは、もちろん個人で利用することも可能。

おまけに緊急で資料を閲覧する必要が発生した場合、スタッフが紙データをPDF化して送ってくれる「PDF配信サービス」や、大量の書類を業務用スキャナーでスキャンしてPDF、JPEG、TIFFファイルで保存してくれる「文書電子化サービス」といったありがたい専用サービスまであるのです!

 

 

 

出し入れの回数を減らして検索しやすくする工夫

ネット検索

 

書類保管専用トランクルームのおかげで家の中から膨大な量の紙資料はなくなったのですが、手元にないだけに、

・急に調べる必要ができたときにどうするか

・素早く検索するためにはどうするか

 

という問題が残りました。

そこで私が活用しているのが、ScanSnap(スキャンスナップ)とEvernoteです。

 

 

書類は全てScanSnap(スキャンスナップ)でスキャンしてから保管

ScanSnapとは、富士通の関連会社であるPFU株式会社が発売している「オートシートフィーダ」のついたイメージスキャナーです。

コピー機のように1枚1枚紙資料を取り替えながらスキャンするフラットヘッドスキャナーとは異なり、オートシートフィーダに30枚ほどの紙資料をセットすれば連続してどんどんスキャンしてくれるScanSnapは、大量の紙ベースの資料を電子化するには必須のスキャナーです。

 

おまけにOCR(手書きや印刷された文字をPCで扱えるデジタルデータに変換すること)機能を用いれば、「検索可能なPDF」として出力することができるので、紙データをPCで検索することができるデータに変換できます。

こうしてPDF化してから、元の紙データを書類保管専用トランクルームに送れば、出し入れする手間も大幅に減り、検索性も飛躍的に高まります。

 

 

スキャンしたデータはEvernoteでさらに検索性UP

Evernote(エバーノート)とは、ワードやエクセルのファイル、PDF、手書きの文字、音、写真、動画など、あらゆるデータを一元的に管理できるデータベースのようなソフトです。

 

例えば「日本舞踊」という1枚のノートを作り、写真や音、手書きの「符」、舞台動画などを記録しておけば、それまでバラバラに管理していたデータを1枚のノートで管理できるのです。

もちろん手書き文字も含め検索することが可能。

 

データの検索や閲覧はスマホでも可能なため、いつでもどこでも知りたい情報が手に入ります。

ScanSnapとEvernoteがあれば、オリジナルの紙データを出し入れすることはほとんどなくなるのです。

 

 

 

セキュリティ面+安定した保管状態がうれしい

書類保管専用トランクルームは、法人がメインターゲットということもあり、セキュリティ面はもちろん、温度・湿度管理といった保管状態面でも安心して預けることができます。

 

書類保管専用トランクルーム+ScanSnap+Evernoteの組み合わせ。

大量のビジネス書類の保管に困っている方や、紙資料の「検索性の悪さ」に悩んでいる方は、ぜひご参考ください。

 

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文:友三郎(40代・元歌舞伎役者、現ファイナンシャルプランナー)

 

 

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