トランクルームは、趣味のアイテムや大掛かりなアウトドア用品などが預けられる大変便利なサービスです。
しかし、物が入るからといって何でも預けてよいわけではありません。
そこでトランクルームに預けてはいけないものをお伝えします。
現金や貴重品はNG! 家で保管しましょう
まず知っておきたいポイントとして現金、そして、貴重品などの換金性の高いものをトランクルームに預けることはNGになっています。
万が一トランクルームで紛失や盗難が起こった時に、運営側が補償できないからです。
・規約で現金はNGになっているトランクルームが多い
例えばこちらのトランクルーム運営会社の利用規約をチェックしてみましょう。
https://www.hello-storage.com/agreement/
禁止収納物について の中に・貴重品(現金、貴金属、宝石、各種金券、重要書類、美術品など)とあります。
このように現金や貴金属、宝石や商品券などを預けることはできないようになっています。
紛失のリスクがあるだけではなく、貴重品が多く預けられていることが犯罪者にわかってしまうと、トランクルームを狙う人間がどんどん増えてしまいます。
そうするとトランクルームの鍵などがこじ開けられ、トランクルーム側にも大きな損害が発生する可能性があるのです。
トランクルームの鍵は金庫ほど頑丈な鍵ではありません。
もちろん簡単に開かないようになってはいますが、壊そうと思えば壊せてしまう程度の強度です。
盗難の証拠を押さえる防犯カメラなどはついていますが、あくまでも犯罪者を特定するための設備です。
犯罪を未然に防ぐには不十分な面もあります。
・貴金属類や貴重品も預けることは禁止
現金や貴金属だけではなく、貴重品なども預けることができません。
絶対になくしたくない個人の思い出の品や貴重品は、家で頑丈な金庫に入れて保管しておきましょう。
・貴重なコレクター商品もNG,私も断られました!
もう一つ重要なことは、貴重品の中には二度と購入することが難しいもの、いわゆるプレミア・レア商品が含まれることです。
例えば昭和40年代・50年代に発売された超合金などのおもちゃの中には相当なプレミアがつき、現在は保管状態の良いものに限って100万円以上の値段で取引きされているものもあります。
幸運にも私は20年ほど前、そういったプレミアのついた超合金を10万円程度で購入することができました。
プレミア品をとても大切に保管しておきたいと思い、地震で倒壊するおそれがある自宅よりもトランクルームに預けたほうが良いのではと考え、トランクルームに預けようとしたことがあるのです。
「こういったプレミア品も預けられますか?」
トランクルームを利用する前にプレミア品の扱いについて尋ねたとき、トランクルームの運営側はこのように答えました。
「プレミアがついた貴重品などを預けることはおやめください。万が一にも盗難が発生したときは補償しかねます」
一度なくしたり、壊れたりすると入手が難しいプレミア商品を預かることは、トランクルーム側からすれば貴金属類と同じ扱いになるため、責任が取りきれないとのことだったのです。
そのため、私の大事なプレミア超合金は現在も家の押入れに保管されています。
生物(せいぶつ)・なまものもNG!
その他に注意しなければいけないのは植物や昆虫などの生物、食品類などの生もの。
・植物の種や球根を預けてはいけません!
成長している植物は水や肥料を与えるなどの手間が発生するため、トランクルームにそのまま預けようとする人はまず、いないでしょう。
しかし、成長中や繁殖中の植物だけではなく、種や球根の状態の植物を預けるのもNGです。
種や球根であっても、生きている植物に変わりません。預けている間に球根が発芽し、成長することがあります。
種に関しても同様の現象が十分に考えられます。
トランクルームの中には水気はありませんが、湿度や温度などが適度に保たれているため、実は植物の生育にとって意外と適した環境なのです。
逆に、枯れてしまうこともあります。腐敗臭などが漂って、他のトランクルームに臭いが伝わってしまうこともあります。
管理の状態と環境によって生育が大きく変化する植物はNGだということです。
・子供が幼虫を預けようとしましたが、NGでした!
そしてもう一つ、昆虫の幼虫なども預けてはいけません。
そのようなものを預けようと考える人がいるのかと、思わず耳を疑ってしまうかもしれません。
実は私の子供が以前、ホームセンターでカブトムシの幼虫を買ってきたのですが、冬の間だけトランクルームに預けていれば蛹(さなぎ)になり、羽化する夏に家に持って帰ろうと考えたのです。
カブトムシの幼虫は虫かごの中の堆肥などを食べて育つので、特に餌やりの必要がありません。
しかし、こういった昆虫がいきなり成虫になってしまう可能性がありますし、死んでしまえばやはり腐敗臭が漂ったり、最悪の場合は病原菌などを撒き散らしたりするおそれがあります。
植物にせよ、昆虫にせよ、生きているものをトランクルームに預けるのは絶対にダメなのです。
引火性のあるものは危険なので当然NG
安全性の面でNGとされているものに塗料や石油などが挙げられます。
規約には以下の禁止物が書かれています。
可燃物、危険物、禁制品(ガソリン、灯油、塗料、ペンキ、銃器、刀剣、麻薬など)
・石油など引火性が高いものは絶対にNG!
どのように解釈しても、石油やガソリンなどは当然NGです。
万が一何らかの事情で引火したときはとてつもない惨事になります。
火災が起きるだけでも大惨事ですが、もしガソリンに引火して爆発すれば、トランクルームが粉々になってしまうだけではなく、周囲の建物などに大きな被害をもたらします。
燃料は引火性が高く、預けようとする人はまず、いないでしょう。危険であることは周知の事実です。
・塗料も引火性が高いのでNG!模型用の塗料や接着剤もだめ
もう一つ、引火性が高いものとしてNGなのが塗料やペンキです。
接着剤も溶剤やアルコールを多く含んでいるために禁止です。
私は恥ずかしながら、この規約をよく知らずに使わなくなった模型用の塗料や接着剤をトランクルームに預けようとしました。「模型用の塗料や接着剤、シンナーなどの溶剤は小瓶に入っているので、そんなに危険ではないだろう」と勝手に思っていたのです。
しかし、たとえ小瓶に入った少量の塗料や溶剤であっても、一度引火してしまえば、火が紙や布などに移って燃え広がるおそれがあります。
家の日曜大工のペンキもアルコール成分を含んでいます。引火性が高いので当然NG。
アルコールやシンナーを含んだもの、ガソリンを含んだものなどはすべてNGだと思っておきましょう。
トランクルームに預けようと思うのではなく、危険物であることを意識して、きちんと家で保管してください。
【参考サイト】
https://www.hello-storage.com/agreement/