我が家はいわゆる「片付けられない家」でした。
とにかく夫婦そろって買い物が大好き。
私はカーグッズ、アウトドアグッズに始まり、書籍や古い雑誌、ジャズのレコード、コレクションしているブリキのおもちゃなどで居住スペースを圧迫。
そして妻も負けじと洋服や靴、バッグ、そして家電製品と、広くもない自宅を更なる狭小化に追い込みます。
ただ子どもが中学生になり、彼のプライバシー空間にも気を遣わなければならなくなってきたことをきっかけに、夫婦で一念発起。
聖域なき断捨離を実行することを決意しました。
とはいえやはり愛着のあるグッズを目の前にすると決意が鈍ってしまいます。
そこで窮余の策として、トランクルームを活用することにしました。
しかしトランクルームに大量のグッズをそのまま詰め込んでも、どこに何があるのかわかりにくく、必要な時にサッと取り出すことができません。
そこで考えたのが「ジャンル別」トランクルーム活用法。
トランクルームに収納するだけではなく、「いつでも」「すぐに」目的のものが取り出せる「インデックス・トランクルーム活用法」についてお伝えしたいと思います。
トランクルーム別にジャンル分けしたもの
本・雑誌
子どもの頃から「本の虫」であった私の書斎は、壁、床が全て本と雑誌で埋め尽くされ、その重量に、家を建てるときも床を補強しなければならないほどでした。
本の背表紙を裁断機で取り除き、オートシートフィーダの付いたスキャナーで読み込み電子化するという、いわゆる「本の自炊」もチャレンジしてみましたが、思った以上に手間と時間を取られることと、「本をオリジナルのまま残しておきたい」という思いが強く、すぐに挫折。
実は、トランクルームの検討を始めたのもこの本・雑誌の収納がきっかけです。
調べてみると段ボールに入れて送るだけで、トランクルームのスタッフが本・雑誌の写真を撮ってリストを作成してくれるところがありました。
書籍リストを作る手間も省けますし、実際非常に助かっています。
洋服・着物
妻はとにかく洋服が好きで、自宅にもウォークインクローゼットがあるのですがそれだけでは足らず、シーズンオフになったものをトランクルームに預けることにしました。
また私は元々歌舞伎役者をしていたので着物が多く、タンスが何竿もあって自宅内を圧迫していました。
そこで着物もトランクルームに預けることに。
カビや虫食いが心配だったのですが、室内型のトランクルームであれば空調もしっかりと効いているので、ほとんど問題はありません。
更にクリーニングに出しておいてもらえるサービスまであるので、妻も大喜びです。
アウトドアグッズ
我が家は夏から秋にかけて、家族でキャンプに出かけます。
友達夫婦も一緒になり、バーベキューや川遊びなどをして楽しむわけです。
ただテントやタープ、テーブルセットなど、アウトドアグッズはとにかく場所を取ります。
自宅の玄関や車庫の片隅に置かざるを得なかったのですが、広めのレンタルコンテナを友人と共同で借り一気に解決です。
季節家電
我が家は、冬の暖房をデロンギのオイルヒーターに統一しています。
放射熱で体の芯から温まりますし、室内の空気を乾燥させないので喉が痛くなったりしません。
ただエアコンと違い、床に直置きなので場所を取ります。
しかしこれもアウトドアグッズと一緒にレンタルコンテナに入れて解決しました。
コレクションのブリキのおもちゃ
中学生の頃からブリキのおもちゃを集めています。
最初は自宅のキャビネットに飾っていたのですが、到底収納できず結局箱に入れて押し入れにしまうという不本意なことになっていました。
レンタルコンテナの中にキャビネットを入れ、そこに展示収納しようとも考えたのですが、屋外型のレンタルコンテナの場合、どうしても湿気があるのでブリキは錆びてしまいます。
仕方なく箱に収め、屋内型のトランクルームに収納し、時々訪れては取り出して眺めています。
レコード
ほとんどがジャズなのですが、8,000枚くらいはあると思います。
これもトランクルームのスタッフが本や雑誌と同様にリストにしてくれるので、そのリストから聴きたいアルバムをピックアップ。宅配に対応しているので、自宅に送ってもらい、定期的に入れ替えています。
ジャンルによって利用するトランクルームを変える
屋内型か屋外型か
トランクルームには屋内型と屋外型があります。
屋内型はビルやマンションのフロアをスペースで区切り、そのスペースを貸し出しているイメージです。
屋内のため温度湿度管理といった空調関係が完備されていることが多く、またスタッフが常駐しているのでセキュリティ面でも安心感があります。
ただ屋外型に比べるとスペースが狭く、料金が高い傾向にあります。
屋外型は郊外の敷地にコンテナを並べ、そのコンテナをトランクルームとして利用するレンタルコンテナの形態が多くなっています。
費用が安く、面積も広いので、大きなものや大量のものを収納できますが、空調が完備されているわけではないので、温度湿度管理が必要なものの収納には向いていません。
私の場合、本、洋服・着物、ブリキのおもちゃなどは屋内型、アウトドアグッズ、家電製品などは屋外型に収納しています。
都心か郊外か
自宅近くの都心部にあるのか、郊外にあるのかという選択肢もあります。
都心部は料金が高く、郊外は比較的安いからです。
ただ都心部にあるのはほとんどが屋内型のトランクルームで、逆に郊外にあるのはほとんどがレンタルコンテナとなっています。
そのため上記した屋内型、屋外型で分ければ、おのずと都心or郊外が決まってきます。
また屋外型のレンタルコンテナの場合クルマで横付けできるので、大きめの家電製品を出し入れしたり、キャンプに行く途中でアウトドアグッズをピックアップするのにも好都合なのです。
集配型か持込型か
収納する荷物を宅急便などで集配してくれる「集配型」と、自分で出し入れする「持込型」も、それぞれメリット・デメリットがあります。
集配型のメリットはなんといってもその「手軽さ」。
指定された段ボールなどに入れて、集配を依頼すれば完了。後はスタッフが仕分けて収納してくれて、写真を撮ってリスト作成までしてくれます。
デメリットは収納スペースに出入りすることが基本的にできないこと。
セキュリティの確保と、合理的にスペースを使って、預かったものを無駄なく収納するためにそうしているようです。
そのため「ちょっとあの本読みたいな」などと思っても、取り出し手続きをしてまた宅急便などで自宅に送ってもらわなくてはなりません。
急に必要になったりする可能性のあるものの収納には向いていないと言えます。
また段ボール1つ¥250程度と、単価は安いのですが、大量に収納しようとするとかなり費用がかさむので、注意が必要です。
一方、持込型の場合は、自分で出し入れする手間はありますが、24時間対応の物件であれば、急に必要になった時も対応可能。
また自分の契約した収納スペースの他に、共有スペースが設けられているトランクルームもあります。
その場合、コレクションなどを収納スペースから出し、その作業スペースで楽しむということができます。
ですから、私は本・雑誌やレコードは集配型、他のものは持込型を利用しています。
比較サイトで自分に見合った格安のトランクルームを探そう
これまでご紹介してきたように、ジャンル別、収納したいもの別にトランクルームを選ぶのは、整理・収納方法としてとても合理的で優れているのですが、何カ所も契約するとかなり費用がかさんでしまうというデメリットがあります。
そこでまずは本・雑誌とレコード、アウトドアグッズと家電製品というようにジャンルをまとめ、契約数を抑えます。
その上で比較サイトを利用して、格安のトランクルーム、レンタルコンテナを探すのです。
料金だけではなく、空調の有無、セキュリティ状況、取り出し可能な時間帯なども比較できるので、利用する前に必ずチェックすることをおすすめします。
私のように片付けるのが下手な人にこそ、今回ご紹介したトランクルーム分類整理法は有効です。
比較サイトで十分に検討し、スッキリとした自宅を格安で実現してください。
文:友三郎(40代・元歌舞伎役者、現ファイナンシャルプランナー)