我が家は、いわゆる「片付けられない」家でした。
とにかくモノが多い。
買い物好きなことに加えて、「もったいない」「まだ使うかもしれない」と言い訳をしてモノが捨てられない。
収納スペースだけでは収まりきらず、リビングの床にモノが積み重なっている。
そんな有様でした。
そんな中、子どもが成長して家が狭くなり、荷物だけでもどこかに移そうということで、トランクルームの利用を検討し始めました。
予算はあまりかけたくないので格安で。
しかし、まだその時点では「床に積み重なった荷物を別の場所に移す」ことしか考えていなかったのです。
状況が劇的に変わったのは、昔読んだ野口悠紀雄氏の『「超」整理法』を、読み返した時でした。
最初は、格安トランクルームの運送サービスを利用して、使わなくなったものをダンボールに詰めて預けていました。
そんな時「このダンボール箱単位で“超”整理すれば良いのではないか」と思ったのです。
今回は、そんな私の体験談と自宅を超整理するために使えるトランクルームの新サービスを紹介します。
この記事を最後まで読んでいただければ、きっとあなたも“超”整理ができるはず。
格安トランクルームを利用した超整理法
都心の高い家賃を、荷物のために費やすのはもったいない
不動産屋巡りをして部屋を決めた時は「これで広々暮らせる!」と思ったのに、引越しが終わり荷物を運び込んでみると「あれ?こんなに狭かったっけ??」と感じた経験はありませんか?
豊臣秀吉が「起きて半畳、寝て一畳」と言ったように、人一人では大した面積を使うことはありません。
部屋の中のほとんどは、荷物などが占領しているのです。
高い家賃のほとんどは、荷物のために払っていると言えます。
格安トランクルームの活用で家賃を下げる
まず、クローゼットなどの収納スペースを専有。
それだけでは収まりきらず、リビングなどの居住スペースまで侵食している荷物たち。
そんな荷物はトランクルームを活用し、緊急避難。
すると、今まで利用できなかったスペースが生まれます。
そしてそのスペースが必要なければ、もっとコンパクトな部屋に引っ越してしまえば良いのです。
これで高かった家賃を、ぐっと下げることができます。
使わなくなったものは、ダンボールに詰めてトランクルームへ
使わなくなった家電製品や家具、次のシーズンが来るまで着ない衣類などはダンボールに詰めて、トランクルームに郵送。
この時、詰めた日付と中身の内容が分かるメモをダンボールに書いておきます。
スマホなどで写真を撮っておくと後で確認しやすくて便利です。
ここで重要なのは、「まだ使うかもしれないから」などと深く考えずに、とりあえず送ってしまうこと。
必要になればまたすぐに取り出すことができます。
今までは、迷ったり考えたりしていたから片付かなかったのです。
再び使う事があったダンボールは、日付を記入してマークしておく
再び使うことがあったものは、必ずトランクルームから取り出した日付を記入し、マークしておきます。
そして使わなくなったら、またトランクルームに収納します。
この時、使用した荷物やダンボールを手前に置いていくのがポイントです。
一年間、全く使わなかったダンボールの中身は、処分するかネットオークションに出品
一年間、春夏秋冬が過ぎるとトランクルーム内の荷物が自然に分類されてきます。
手前に置いてあるものは使用頻度が高かったものですし、一番奥にあるものは全く使用しなかったものです。
またマーキングしてあるので、頻繁に取り出したもの、シーズンごとに取り出したもの、全く使わなかったものが一目瞭然です。
このうち頻繁に取り出したものについては、自宅に置くようにします。
トランクルームとの往復がムダだからです。
次にシーズンごとに取り出したものについては、今までどおりトランクルームに収納しておきます。
最後に全く使わなかったものですが、これについては処分するか、ネットオークションなどで売ってしまいます。
一年では短くて不要かどうかジャッジできない場合は、2~3年に伸ばしても良いと思いますが、個人的に一年間使わなかったものはその後もほぼ使いませんでした。
これが私の実践している「トランクルームを使った超整理法」です。
超整理法とは~格安トランクルームへの応用
超整理法とは一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏が考案した情報の整理法です。
今までの整理=分類といった常識を覆し、時間軸と検索性を利用して整理するという画期的なシステムが特徴です。
押し出しファイリングシステム
超整理法の「キモ」は情報をとりあえずファイルに放り込んでおく「押し出しファイリングシステム」にあります。
書類や情報を分類せず、角型2号封筒やクリアファイルに入れておきます。
封筒には日付とファイルの内容がわかるタイトルを付ける
ここが大切です。時間軸を利用して整理をするので、初めに収納した日付と利用した時ごとの日付、また内容が分かるタイトルをつけておきます。
封筒内の書類を使用したら封筒を一番右端に移す
情報が必要になり、書類を使用したら封筒を一番右端に移します。
使用頻度順に自然に分類される
必要な情報の入った封筒を常に右側に置くようにすると、使用頻度の高いものから順に並んでいきます。そして使用頻度の低いものは左側に「押し出されていく」のです。
これが「押し出しファイリングシステム」の名前の由来。
そして一定期間使わなかった左端の情報は廃棄してしまいます。
このように時間軸を利用して、一定期間使わなかったものは自分にとって利用価値が無いものと「自動的に分類」し、整理するのが超整理法です。
トランクルームとは
トランクルームとは荷物専用の賃貸アパート・マンションと考えていただくとわかりやすいと思います。
ビルやマンションのフロアを仕切って貸出す屋内型と、屋外に荷物用の大型コンテナを置いて中を仕切り貸出す屋外型に分かれますが、私が利用しているのは屋内型です。
屋内型のメリット
屋内型はビルやマンションのフロアを利用していることが多いので空調設備が完備されています。
そのため湿気を嫌う書籍や衣類の保管に向いており、温度変化を嫌う高級ワインなどを預けられるトランクルームもあります。
またスタッフが常駐していたり、監視カメラが設置されているなど、セキュリティ面で安心できるのも屋内型のメリットです。
屋内型のデメリット
メリットの多い屋内型のトランクルームですが、都心部のビルやマンションを利用することから「料金が割高」なのが難点でした。
格安・屋内型トランクルームの出現
料金が割高なので利用をためらっていたトランクルームですが、ここにきてダンボール1つを月額200円~300円で預かってくれるところが増えてきました。
「ダンボール10個だと月に3,000円か。ちょっと高いな」と考えるかもしれませんが、空いたスペース分コンパクトな部屋に引っ越せば、家賃は1~2万程度簡単に下がります。
コストパフォーマンスは抜群です。
格安トランクルーム超整理法を助けるサービスあれこれ
集荷配送サービスがとにかく手軽で便利
荷物を預けるのにわざわざトランクルームまで運ぶ必要はありません。ダンボールに荷物を詰めてPCやスマホから集荷を依頼すれば、自宅まで取りに来てくれます。
預けた荷物が必要になって取り出したい時もPCやスマホで出庫を依頼するだけ。荷物を運ぶために車を用意することもなく、実に便利です。
預けたアイテムは写真で一覧できる
分類せずにダンボールに入れてしまう方にピッタリなのが、アイテムを撮影し、リストを作成してくれるサービス。
ダンボールに入れて送った荷物をスタッフが写真撮影して整理。
利用者はスマホで一覧を見ることができます。
荷物が必要になった時はこのリストから選んで出庫依頼をするだけ。自分で管理する必要がありません。
更に、大量の雑誌や書籍を持っている人におすすめなのが「ブックスプラン」。
預けた雑誌や書籍のバーコードを読み取って、表紙・タイトル・作者などを自動登録してくれます。
面倒な蔵書リストが簡単にできてしまうのです。
また本だけではなく、CDやDVD、ゲームソフトでも利用可能です。
クリーニング・リペアサービス
洋服やファッションアイテムが多い人にとって便利なのがこのクリーニング・リペアサービス。
預けてある洋服をクリーニングに出し、ハンガーにかけた状態で保管してくれたり、かかとのすり減った靴のリペアまでしてくれます。
シーズンになったら出庫依頼をかければ、クリーニングされた洋服やリペアされた靴を即利用可能。これは本当に助かります。
ヤフオク出品サービスへ
トランクルームを使った超整理法の最終目的は「不要なものを処分する」ことです。
そこで役立つのが「ヤフオク出品サービス」。1年以上もの間使用されず「奥」のダンボールに収納されたものは、写真のリストから選んでヤフオクに出品を依頼します。
面倒な出品作業はフタッフが全て代行。最初にダンボールに詰めてから、一度も自分で触れることなく処分までできてしまうのです。
まとめ~できるだけコストを掛けずに快適生活を送る~
生活のコストを抑えるには、固定費を削ることが一番です。
中でも最もボリュームを占める住宅費を、いかに抑えるかがポイントとなります。
今回ご紹介した格安トランクルームを利用した超整理法は、不要なものをネットオークションで処分してお金に替え、スペースを空けて家賃を安くするというものでした。
しかもそれがほぼ何も考えることなく、半自動的にできてしまうのです。
また、家賃の発生しない持ち家の方でも、荷物に埋もれた生活から開放され、ミニマルなライフスタイルを実践できます。
モノのない広々としたリビング、一度味わったら病みつきです。