私は現在、専門学校の講師として勤務しており、日々多くの学生と過ごしています。
私が勤務する専門学校では、講師も一緒になって就職支援を行っているため、多くの学生の就職と旅立ちを見送ってきました。
最近の学生は、情報強者というか、本当にスマホ1台でいろいろなことを調べるものです。
中でも、学生が意外なトランクルームの利用方法で総合的にかかる引っ越し費用を安く抑えていたことには驚きました。
お金がなくて引っ越しもままならない…という学生さんのために、今回は学生が就職や進学で引っ越す際に使えるトランクルームのお得な利用方法について紹介します。
就職が決まった学生さんが悩みやすいのは、引っ越し費用
私が勤務している専門学校では、早い学生で最終学年の4月、遅くても12月頃にはほとんど就職先が決まってきます。
自宅に住んで、地元に就職する学生もいるのですが、地方都市のため憧れを抱いて首都圏に就職していく学生も2割ほどいるのが現状です。
就職が決まってから、学生が直面するのが一人暮らしの物件探しと、4月1日からの勤務開始に備えて、「いかに安い費用で引っ越すか」ということです。
親が引っ越し費用を出してくれる学生が多いものの、専門学校では奨学金を借りてアルバイトもして、経済的に親に頼れない学生も多い傾向にあります。
そんな学生がせっかくいい会社・施設に就職が決まったのに、引っ越し費用が捻出できなくて、苦労している姿を見てきました。
ある学生は、親元から離れて一人暮らしをしながら専門学校に通っていました。
学費だけは親が出してくれていましたが、そのほかの食費や衣類、スマホ代などは全部ラーメン屋のアルバイト代でまかなっていたという苦学生です。
しかし、その学生は非常に機知に富んでいて、なんでもポジティブに考えるのが得意な子でした。
ある日、私が独身時代にトランクルームをよく利用していた…という話をしたら、「先生、私いいこと思いついた!」と、学生ならではの柔軟な発想で、引っ越し料金を低く抑える方法を教えてくれました。
1~2月に格安トランクルームに取り急ぎ必要のない荷物を預けておいて3月に引っ越すと引っ越し費用がお得になる!
私が現在勤務している専門学校は、とある地方都市にあります。
私自身は首都圏に住んでいた時期もあって、トランクルームは当時からたくさんあったのですが、この地方都市ではまだまだ少ない印象を受けます。
学生が就職先として決まっている都内のアパートを下見に行ったところ、近くに小奇麗な屋外型のトランクルームを発見したそうです。
そのあと、Googleマップでも調べたところ、就職先の付近(=引っ越し先の付近)には、3か所のトランクルームがあったそうです。
そこで学生は「4月1日勤務開始に合わせて3月に引っ越すと、引っ越し費用がピークに来るくらい高くつくから、安くなるまで緊急性の高くないものは、ここ(トランクルーム)に入れておけばいいのでは?」と思いついたと言います。
トランクルームの月額費用は、1,500円、2か月預けても3,000円という安さで、無理に引っ越し費用が高騰する3月ちょうどにすべてを運び込むよりも、よっぽど安くなると考えたのでしょう。
引っ越し費用が高くなる前の1月、2月に軽トラを使ってトランクルームに荷物(服や座椅子などの緊急性の低いもの)を運んでおいておき、本当に引っ越しが終わるまで保管しておきます。
3月に本引っ越しする時は最小限プランで引っ越し、この時ベッドなどの大物を運送することによって、絶対に安く引っ越しできる!と確信したそうです。
そしてこの学生は本当に上記プランを実行しました。
引っ越し費用の削減に成功!結果的に約7万円得した学生
学生が実際に引っ越しした結果、3月の最小限引っ越しプランで、35,000円かかりました。
トランクルームの利用料金が2か月3,000円で、トランクルームに荷物を運ぶ費用が(軽トラレンタル、往復の高速代)14,000円。
合計52,000円という引っ越しピークシーズンでは到底不可能と思われるくらいの低価格で引っ越しが終わりました。
大手引っ越し業者の単身引っ越しプランで提示された128,000円と比較すると、76,000円得した計算になります。
実際にトランクルームを利用して引っ越した学生によると、「荷物を小分けにするのが一番面倒くさかった」「引っ越しのタイミングとか、トランクルームに荷物入れるのとかは自分と友達でやれたからよかったけど、正真正銘の1人だとちょっと辛いかも」という感想を持ったそうです。
確かに普段から友達に囲まれて、人脈も広い学生だったため、就職のための引っ越しとなれば、みんなが学生のために協力してくれたからこそ実現できたプランかもしれません。
極力お金をかけずに引っ越すのに、トランクルームは便利
学生の入念な下調べによって、確かに引っ越し料金をお得な価格にすることができました。
しかし学生本人も言っていたように、友達や家族の協力がないと、トランクルームに荷物を運ぶという工程にもお金がかかります。
今回紹介した学生の場合、親がまったく協力的ではなかったのですが、複数の友人が手伝ってくれたため、低コストで引っ越しができました。
家族でも、友人でも、もしも協力してくれる人が複数人いる場合には実現できる利用方法だと言えるでしょう。
就職・転職や進学などで、どうしても引っ越し費用が高騰する3月に引っ越さなければならないという人にはおすすめの利用方法です。
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