収納は、物の定位置を決めることが大切。
これはよく言われることですし、私も同意します。
しかし頻繁に使う、かさばる、コンパクトにまとめられない、などなかなか定位置が決めにくいものがあります。
今回取り上げるベースのケースなどは、まさしくそれ。
私のベース暦は15年ほどで、暇さえあれば手に取っています。
演奏することが好きで、もはやベースのない生活は考えられません。
でも、弾くのは好きですが、そのたびにベースをケースから出し入れするのは面倒。
今回は、そんな僕が実際行っているベース本体と、ケースの収納方法をお教えします。
ケースに毎回しまうのは弾く回数を減らす原因
ベースを購入すると、たいていソフトケースやハードケースが付属としてついてきます。
繊細な楽器なので、手荒に扱うわけにはいきません。
特に初心者の方は、日常的にそのケースで保管しがちだと思います。
むき出しで置いておくのは恐い、たしかにその気持ちもわかります。
しかしベース大好き、もっと上達したい、そう思っていたら少し勿体ないと僕は思います。
ケースでの丁寧な保管は、弾くことから遠ざけるデメリットもあるからです。
ケースを使う場合、片付けるまでの行動をあえて細かく書き出してみました。
1)ベース弾きたい、弾くぞという気持ちになる
2)ベースが入っているケースを出してくる
3)ケースからベースを出す
—– 弾く —–
4)片付けようと思う
5)ベースをケースに入れる
6)ベースの入ったケースをしまう
6工程あります。
分解や折りたたみができないので、置き場所も考えなければなりません。
大事にしすぎて、普段手の届かないところに収納してしまえば、毎回出すのも、しまうのも面倒になります。
となると、弾くモチベーションが下がるのも無理ありません。
そこで考え方を少し変えてみてはというのが今回の提案です。
ケースは、「移動用」と割り切って、本体は出してしまいましょう。
ケースから出せば上達もはやい
僕は実際、ケースを移動用(持ち出し専用)と割り切るようになってから、収納にメリハリがつき、ベースの上達にも良い影響がありました。
初めて僕がベースを買ったとき、ソフトケースが付属していました。
弾かないときはケースにしまうものと思っていたので、その都度しまいます。
しばらくして所有するベースが増えました。
ベースのローテンション、毎回の片付けがわずらわしくなり、ようやくベーススタンドを導入しました。
購入したのは5本立て掛けられる大型のもの。
スタンドを使ってからあそこがケースの置き場所、ベースはここ、と定位置が決まるようになりました。
ケースの使用は外での練習のときだけなので、簡単に出せなくても問題ありません。
ケースだけの収納であれば、重ねるなど多少手荒に扱えるので楽です。
そして現在は、楽器店のディスプレイに近い、ハンガー式のスタンドを使っています。
ベースとケースの扱い方は以前のスタンドと変わりませんが、見た目によるモチベーションの変化は思いのほか大きいものです。
大好きな物をかっこよく見えるようにしておくと、自分の癒しにもなります。
私はケースを自宅のクローゼットなどにしまっていますが、トランクルームへの収納もおすすめです。
自宅にはベースだけ、ケースは使うときだけトランクルームから出してくるというイメージです。
プロでない限り、ケースを頻繁に使うという機会もないと思うので、多少アクセスが悪い物件(つまり安い)ところもでありだと思います。
収納と直接関係ないことにもよい影響がある
■ケースを定位置に収納でき、空間が広々する
単純な話ですが、目の前が散らかっていると集中できないことはよくありますよね。
テスト前になって急に机の上を片付けたくなるような。
ベースをケースで保管している限り、収納先は限られます。
この問題はベースとケースを別々にして保管、収納することで解決します。
ケースそのものの移動が少なくなるので、定位置を考えてのしっかり収納が可能に。
場所が決まれば、周りの物の配置を工夫しまとまりよくできます。
そのようにして空間がスッキリすることで、広々とした印象を与えてくれます。
■始めること、止めることのハードルが低く、モチベーションが下がらない
日ごろ、ベースだけに多くの時間を使えません。
かといってたまにしか触らないとベースの腕はなまってしまい、それがさらなるモチベーション低下につながることも。
止める、片付けるまで含めてハードルを低くしておくと、継続しやすくなります。
何気なく手に取ってしまうくらいが丁度よいです。
■スキマ時間を上手に使える
前途したことと似ていますが、平日の1時間などまとまった時間をとることが難しいという方も多いはず。
そうなるとスキマ時間をどう使うかがポイントです。
ほんの5分でも気軽にベースを触れることで習慣となり、ストレス解消にもなるのであなどれません。
物の役割を決めてそれにあった収納をするというのは、ベースのケース以外にも応用できる考え方です。
選択や決断は思ったよりくたびれるものです。
メリハリあるしっかり収納にすることで、他のことに気持ちを向ける余裕もできます。
まずは家具、服、アクセサリー、本など、身の回りのものの役割を再確認するところから始めてみてください。