ライターは自宅でできるいい仕事。

たまに取材もありますが、大抵のライターは、その時間の9割を自宅で過ごしています。

 

ところが……私は現在、事務所を3つも借りています。

在宅ライターなのに。

そんな私が、物を減らすと決めた理由や方法、そもそもなぜ3部屋も借りているのか、お話しします。

 

 

なぜ3部屋も事務所が必要なのか

そもそも、在宅ライターの私がなぜ3部屋も事務所が必要なのでしょうか。

理由は、別で行っている商社ビジネスの在庫と、私が書く仕事で使うための資料が多すぎるため。

 

○商社ビジネスの商材

○趣味のコレクション

○書籍や漫画

 

が多く、どんどん部屋を占めてゆき、最初の事務所を借りることとなりました。

そして最初の事務所がいっぱいになったら次を借り、そちらもいっぱいになって、次…というふうに、当初は在宅ライターとしての仕事に使っていたものが、商社ビジネスの商材置き場となり、売上がちょっと増えて収入が伸びたらブランド品を買ってみて、さらにハイメゾンでの購買体験と読書体験を掛け合わせて、あらたな価値観(文章)を創出する…

 

そんなことをしていたら、無限に荷物が増えてしまったのです。

 

といっても、ひとつの部屋は1DK程度ですので、生活用の空間も含めて、全て合わせて75平米程度。

よって、ファミリー向けのマンションをひとつ借りているのと大差ない広さなので、私が特にお金持ち、ということではありません。

 

 

物が多すぎる!部屋の状況

では、私の事務所の状況をみていきます。

びっくりしないでくださいね。どんっ!

 

大量の荷物

 

どうでしょう。なかなかのカオスではないでしょうか。これが、あと2部屋あります…。

一部飾ってあるものはありますが、ほとんどが仕事用のアイテムとなっています。

 

ちゃんと、新しいエアコンも入れて空調を常にきかせ、遮光カーテンで窓の光を閉じて、温度と光を一定に保って、コンディションをキープしています。

基本的には私物は自宅において、事務所には仕事用のものだけ置いておくことにしています。

 

 

物を減らす、にチャレンジ

これらのものは、仕事道具であると同時に、私のパートナーが管理しているものです。

そこで、一番やってはだめなのが、勝手に処分すること。

これをやると大ごとになってしまいます。

よって、やるべきはまず、自分の物を減らすというチャレンジです。

 

私は私で、本棚に本がたくさんあります。

ではここで、私の本棚の一部を公開します。これです。

 

本棚

 

小説も一部ありますが、文章の本とマーケティングの本、つまりビジネス書が多くなっています。

私は、徐々に私の空間に進出してくるパートナーに抵抗するかのように、本棚だけは死守していました。

 

しかし、この寄稿をきっかけに、物を減らすことにチャレンジしてみようと思います。

ただ、自分の物を減らすことに成功しても、パートナーが空いた空間に進出してくるだけのような気がしますが、今は考えないでおきます。

 

 

物を減らすにはメルカリが一番

やることは簡単です。

ボロボロになってしまった本は、古紙の日にゴミ出しし、まだ読める本、きれいな本はフリマアプリのメルカリで売ってしまうのです。

 

メルカリは

 

○出品、相手が買う、発送、評価、の4ステップでスマホ完結

○お互いに住所が見えない匿名配送

○郵便局やコンビニでQRコードを読み取るだけで発送でき、伝票を手書きしなくてよい

○お互いに評価を入れるまでみえないので、評価で延々と喧嘩する必要もなし

 

と、本当に最強です。

さらには、自宅の近所に郵便局かコンビニがあれば、もう完璧です。私のケースでは、徒歩圏内にどちらもありますので、あとは売れるのを待つだけです。

 

 

紙の書籍の、ふたつの大きな欠点

ところで私はこれまで、限られた予算という制約の下で知識の最大化を行うために、本を買うのはセカンドマーケット、つまり古本でした。

Amazonのマーケットプレイスやメルカリの出品で、安く手に入れていたのです。しかし、紙の書籍にはふたつの欠点があります。

 

○物理的に場所を取りすぎる

○デスクに本を積んでいると仕事した気になる

 

というもの。

とくに重大な欠点が2番めの「やった気になる」です。

仕事用のデスクに書籍を積み上げる、まるで文豪のようで、書き仕事をする私にとっては、それだけで仕事した気になってしまい、非常に危険です。

 

書籍が物理的に場所を取るというのは、本棚の拡張や、部屋を増やせば(!)良いことなので、まったく問題ありません。

空間というものは、お金で買えてしまい、お金というものは、この副業やプチ起業やギグ・エコノミーが盛んな現代では、手に入れるハードルが下がっていると私は考えます。

 

しかし、「仕事をした気になる」という問題についてはどうでしょうか。

かの村上春樹先生は、いつもピカピカのデスクでお仕事されていると、書斎の写真を拝見したことがあります。

 

きちんと整えられた部屋で働いていると、頭の中もスッキリし、出てくる文章も違うはず。

ところが、スランプになればなるほど、デスクに本を積み上げてしまい、ますます文章が書けなくなる・・・の悪循環です。

 

 

書籍は徐々にKindleに移行

これを断ち切るには、思い切って紙の本を処分しかありません。

電子書籍のKindleに移行するのです。

中には、電子書籍がない本もありますので、それは後においておきましょう。

まず、Kindleに存在するのに、割安だからといって紙の本を買ってしまっていた書籍を、どんどん処分していきます。

 

なぜ、私達は書籍を積み上げてしまい、本が捨てられないのか。

アメリカのミニマリストの第一人者、ジョシュア・ベッカー氏によると、

 

「書籍を並べることで、退屈な人生から目をそむけようとしている」

とのことでした。これはぐさっとくる指摘です。

 

確かに、退屈な人生、平凡な人生から目をそむけるため、たくさんの本に囲まれて見ないふりをしているところがあるかもしれません。

 

では、物を減らすことによって、本当の人生に目覚めることができるのでしょうか? ベッカー氏の指摘が事実なら、そうなるはずです。

何もすべて捨ててがらんどうの部屋に住もうとしているのではありません。

 

ふたりとハムスターとクワガタの家族で、3部屋の事務所は多すぎるというだけの話です。

これから、Kindleにある書籍はどんどんKindleで書い直し、紙の本はメルカリ行きにしていこうと思います。

 

書い直しになるので、お金は少しかかります。

しかし、わずかな費用と引き換えに、得られるものは大きいのではないかと、期待しています。

 

文:事務所借りすぎライター(40代、ライター)