最近、テレビや雑誌などでも話題の “整理収納アドバイザー”という職業。

ハビットマガジンでもこれまで何度か登場しています。

 

“整理収納アドバイザー”は、名称から「片づけのプロ」であることはなんとなくわかります。

でも、具体的にどんな仕事をしているの? どうやって資格を取るの? と疑問を持つ方もいますよね。

 

そこで今日は、整理収納アドバイザーの仕事について解説していきます。

 

 

 

1、整理収納アドバイザーは民間の資格

勉強する女性

 

整理収納アドバイザーは、ハウスキーピング協会が提供する資格のひとつ。

整理収納アドバイザーになるためには、まずは必ず2級を取得しなければなりません。

 

それから準1級認定講座を受けて、1次試験(筆記)、2次試験(発表)に進みます。

そのすべてに合格して、はじめて「整理収納アドバイザー」と名乗れるのです。

 

片づけに関する肩書きは、“整理収納アドバイザー”以外にもいくつか存在します。

じつは、同じような資格が乱立している状態です。

なぜなら、お片づけの資格は国家資格のような正式な資格ではないからです。

あくまでも民間の資格で、さまざまな組織が独自の資格試験を実施しています。

 

そのなかで、もっとも有名な資格が、ハウスキーピング協会の整理収納アドバイザーなのです。

 

 

 

2、整理収納アドバイザーの階級は3級から1級まで

スキルアップのイメージ画像

 

整理収納アドバイザーと名乗って仕事をするには、1級を取得しなければなりません。

けれど、仕事として活かそうとまでは思っていないのだけど、お片づけの勉強がしたい……と考えている方も当然います。

そんな方は、整理収納アドバイザー3級や2級がおすすめです。

 

整理収納アドバイザー2級は1日だけ講座を受けて、試験に合格すれば取得できます。

合格率もほぼ100%なので、気負うこともありません。

というのも、教科書を見ながら試験を受けられるからです!

3級は講座を受けるだけで、テストはありません。

 

私の場合は、整理収納の仕事もしたいと思うようになり、整理収納アドバイザー1級の取得を目指しました。

ですが、「片付けが苦手で、整理収納の理論を知って、家をスッキリさせたい」だけならば、整理収納アドバイザー2級を取得すれば十分です。

 

片付けの基本だけでも理解できると、今までの自分のやり方で片付くわけがないと気づかされます。

実際、私も自分の片づけ方法が間違っていたことを痛感しました。

 

 

1)整理収納アドバイザー3級の取得方法

整理収納の基礎というよりは、整理収納のテーマのなかで、自分に合った講座を選ぶことができます。

ハウスキーピング協会のサイトから、直接、講師に申し込めます。受講時間は約3時間。3級を初回受講の場合は、認定料込み9,900円。すでに3級〜1級を取得している場合は5,500円です。

 

講座を受けに行く時間のない人のために、N-Academy通信講座もありますよ。

整理収納アドバイザー3級についてはこちら→https://housekeeping.or.jp/about_license/grade3/

 

 

2)整理収納アドバイザー2級の取得方法

整理収納の基本と収納のコツを学ぶことができます。

どこで受講しても内容は同じなので、自分に合った日程と場所を選ぶといいでしょう。

 

ハウスキーピング協会のサイトから申し込めます。整理収納アドバイザー3級を取得しておく必要はありません。

受講時間は約7時間(休憩挟む)。講座料は、テキスト代と認定料込み23,600円です。

整理収納アドバイザー2級についてはこちら

※1級とのセット受講になりますが、ユーキャンの通信講座もあります。

 

 

3)整理収納アドバイザー1級の取得方法

整理収納のプロとして、仕事に活かしていくためのスキルを学ぶことができます。

整理収納アドバイザー2級の取得が必須です。

取得の手順は、準1級認定講座の受講→1次試験合格(筆記試験マークシート)→2次試験(研究発表)です。

 

準1級認定講座の受講時間は、2日連続でそれぞれ約7時間。

テキスト代込み36,300円。

1次試験は120分(30分の説明含む)で、受験料は11,000円。

2次試験は約180分(30分の説明含む)で、各自20分ずつ発表していきます。

受験料は13,200円。

 

整理収納アドバイザー1級についてはこちら

 

 

3、整理収納アドバイザーの仕事は片付けだけにあらず

きれいに片付いたリビング

 

整理収納アドバイザーは、部屋を片付けるのがお仕事、と思っているかもしれませんが、それは誤解です。

片付け“だけ”をやるわけではなく、整理収納アドバイザー1人で片付け作業をするわけでもありません。

 

作業は、お客様にも協力してもらいます。

自分のモノをどうするかは、お客様自身に決めてもらうのが鉄則だからです。

 

そもそも部屋が片付かない理由を探り、お片付けサービスが終わっても、元に戻らない仕組みづくりをして、お客様が自分でも片付けられるような気持ちになってもらう。

この一連の流れが、整理収納アドバイザーの仕事になります。

 

つまり、部屋の整理だけでなく、お客様の心の整理もしていくのです。

整理収納アドバイザーが訪問して、ただ片付けるだけでは、根本的な問題は解決されませんよね。

お客様の気持ちに寄り添い、前向きに片付けできるように促すことも重要な仕事です。

 

 

 

4、整理収納アドバイザーという仕事の魅力

家と図面

 

1)年齢制限がない

私が整理収納アドバイザー2級と準1級認定講座を受けたときは、高校生から50代の方まで、幅広い年齢層の方がいました。

整理収納アドバイザーの資格の取得に年齢制限はありません。

講師の先生の中には、ずっと専業主婦で、子どもが大きくなってから資格を取ったという先生もいます。

年齢関係なく、いつでも始められるのが整理収納アドバイザーのいいところです。

 

 

2)主婦のスキルを活かせる

整理収納アドバイザーは、主婦としてやってきたお片づけのスキルを活かせる仕事です。

もともとお片づけが好きだったという人もいますが、意外と苦手だから、自分の部屋をなんとかしてみたくて受講してみたら、お片付けが楽しくなり、仕事にしてみたいと思うようになった人もいます。

私は、どちらかといえば後者です。

 

 

3)建築・住宅関連の仕事に活かせる

整理収納アドバイザーの認定講座の受講者の中には、建築事務所で働いていたり、住宅メーカーに勤務したりしている人もいます。

整理収納アドバイザーの資格を取ることで、顧客への満足度を上げたいと話していました。整理収納と住宅は密接な関係にあります。

 

これからは、建築デザインだけでなく、使いやすい収納やレイアウトも家を選ぶ際の重要な要素になっていくのでは?と感じます。

そういう意味で、整理収納アドバイザーの需要は高まっていくのではないでしょうか。

実際、近年は男性の受講者も増えてきたそうです。

 

 

整理収納アドバイザーは、部屋を片づけてスッキリさせるだけでなく、お客様の心を豊かにするのも大切な仕事。

とてもやりがいがあると感じています。

 

この記事を読んで、整理収納サービスを頼んでみたいと思ったら、お近くの整理収納アドバイザーをブログで探してみてくださいね。

そして、ぜひ講座を受けてみてください。

お片づけの世界は、思いのほか深いですよ。