最近は、世界中のノマドを見ても、全体的に家で過ごす時間が増えています。
次に行きたい国の話をしたり、リモートワークをどうやったら楽しめるかという議論をしてみたり。
時間ができたことで、やり取りが活発になっています。
私はこの時間で、持ち物を改めて整理しているのですが、海外ノマドの友人たちに早速アンケートとってみました。
「ノマドワーカーはミニマリストが多いと思うけど、あなたの持ち物のなかで欠かせない思うモノはなに?あと、モノをもつ基準を教えて!」と。
海外ノマドは思っていた以上にミニマリスト
結論からいうと、みんな何もいらない。
びっくりしたので、回答をいくつか紹介しますね。
アメリカ出身 エンジニアの場合
最初に返事をくれたのは、アメリカ出身の男性。彼が必要なのは2つだけ。
- パスポート
- 国際免許証
彼の場合、自由を奪われなければ何もいらないというワイルドな発想。
とにかく、パスポートと国際免許さえあれば後はどうにかなる!とのことでした。
オーストラリア出身 ライターの場合
次に回答をくれたのも男性。
彼が答えてくれたのはたった一つ。
- クレジットカード
お金があればなんでも手に入るから、モノは何も必要ないとのこと。
明日手持ちのものが全部なくなってもいいのか聞いてみましたが、「また買えばいいさ」とのことでした。
パートナーと飼い犬さえいれば、すべてを失っても大丈夫とのこと。
パスポートも再発行できるから、最悪明日失ってもいいと回答。
ドイツ出身 Webマーケターの場合
先ほどの回答にかぶせるように、さらに返事が来ました。
「お金すらも失っても問題ない。頭があれば、またお金は稼げるからね!」
若干の大喜利感が否めなくなってきました。
そこで、このWebマーケターに「じゃあ、あなたは明日すべてを失ってもいいの?」と聞いてみます。
すると、彼が捨てられないものが一つだけありました。
それが、「サバイバルナイフ」。
どうやら、彼がノマドをはじめたときに購入したものだそうです。
自分の経験をすべてともにしたナイフだからこそ、これがなくなったら困るそう。
そんなことを言っていますが、過去泊まっていた宿に置き忘れてチェックアウトしたことを私は知っています。
オーストラリア出身 エンジニアの場合
だんだん、何のためのアンケートなのかわからなくなってきました。
このままじゃ楽しいけど、記事にはできないぞ……と焦り始めたところで返事をくれたのが、オーストラリアの女性エンジニア。
彼女の場合も、絶対持ち続けたいものはないとのこと。
しかし、この後の彼女の回答にすごく納得したので、共有します。
彼女のおかげで、この記事がボツにならずにすみました…!
ミニマリストは「モノがあるべき場所」を考える生き方
彼女は、「今使っているモノはすべて大切。
ただ、それが1年後もずっと必要なのかはわからない。
だから、ずっと絶対に必要なものというのはないの。」と言います。
彼女の場合、毎月荷物の見直しをしているそうです。
そして、3ヶ月使っていないものは、旅先で寄付すると言います。
ただ、寄付することは捨てるのとは根本的に違うとのこと。
さらに話を聞くと、彼女が荷物を手放すのは「自分」ではなく「モノ」を思いやってのことだとわかりました。
彼女が答えてくれた内容をそのままお伝えします。
役割がないまま持っているものは、活躍する出番がなくてかわいそう。
でも、そこで捨てたら、その「モノ」は一生活躍する場をなくしてしまいます。
だから、寄付することにこだわっているのです。
必要と思っている人に届けることで、もう一度その「モノ」が輝くチャンスを与えられます。
モノがどこにあったら一番幸せかを考えるのが、ミニマリストの本質。
だから、決してものを手放すのではなくて、活躍できる場に届けることが大切です。
私のなかでは目からウロコの考え方。
荷物が重いから嫌だ、整理しにくいから嫌だ、とすべて自分基準でものの選別をおこなってきたからです。
捨てることにもまったく抵抗はありませんでしたが、彼女の話を聞いてはっとするものがありました。
海外ミニマリストの考え方から学ぶこと
どうやら、私の考えるミニマリストと違った価値観を持っている人がいそうだということに気づいたので、さらに調べてみました。
すると、私が考えていたミニマリズムの価値観とまったく違う概念を持つ人がいることがわかりました。
私が思っていたミニマリズムとは、ものを減らしてストレスを減らすこと。
もちろん、この考え方もありますが、視点が違う話がたくさん出てきます。
ミニマリストは地球を守る生き方
ミニマリストには、地球を守る目的でものを減らしている人も。
この人達にとって、「ものを捨てること」は目的と逆行しているのです。
ミニマリストが伝える概念に「ゼロ・ウェイスト」というものがあります。
これは、ゴミを0にして地球環境を守ろうという考え方。
ゴミを捨てないためにものを減らしているので、そもそも断捨離するという発想はこの人達にはありません。
こちらは、ニューヨークでゼロ・ウェイストを実践する女性。
冒頭で見せているビンは、なんと3年間で出したゴミを全部集めたものだそうです。
ミニマリストは、地球を守る生き方だと発信する人もいます。
ミニマリストはものを買わない生き方
人によっては、ミニマリストはものを新しく買わない生き方という言い方をします。
どんどんものを取り入れることが生活を窮屈にするというのが彼らの主張です。
このような人たちは、食べ物も過剰に摂取しません。
食事すらもミニマルにすませるもの。
さらに、部屋を飾ることもせず、買う量を極力押さえることが大切だと言っています。
モノを減らすかどうかはそれほど大切ではなく、今から新しいものを増やしすぎないことが大事だそうです。
海外ノマドの話を聞いたら、ミニマリストのあり方を考えるきっかけになった
もともと、これから持つモノを厳選するためにアンケートをしてみた私。
結果として、今持っているモノとの関わり方や、そもそもミニマリストとはなにか考えるきっかけになりました。
今すでに持っているモノを輝かせるにはどうしたらいいかという視点でも、もう一度自分の所有物と向き合ってみたいなと思っています。
文:はらちあき(30代、海外ノマドWEBライター)