女性の一人暮らしは、不安を感じることが多いのではないでしょうか。

 

僕も以前、「いつも仕事の帰り道に同じ人が後をつけてきている気がして怖い」と相談をうけて、女性の友人の家まで一緒に歩いたこともあります。

結局、何事も起こらなかったから良かったんですけど。

今思えば、その部屋は1階にありました。

 

でも、賃料が安い、気に入った物件に1階しか空きがないなど、安全面に不安があることを理解したうえで、それでも1階を選ぶケースもありますよね。

本稿では、1階に住むための防犯対策について述べたいと思います。

 

 

女性一人暮らし 1階が危険な理由

物干し竿とハンガーの写真です

 

1階が危険な理由を、一言で説明すると「外から見えやすい」ことにあります。

 

ベランダに干した洗濯物は意識しなくても見えてしまいますし、カーテンのすき間あたりから部屋の中の様子が覗くこともあります。

誤解を招くかもしれませんが、男性の立場で言うと、そういう風景はやはりなんとなく気になってしまいます。

 

知人の話では1階に洗濯物を干していただけで、ご近所さんから「高校生の息子の刺激になるから外に干さないでほしい」と指摘された、なんて話も聞きました。

そのお母さんは少し神経質な気もしますが、よからぬことを考えてしまう男性が多かれ少なかれ存在するっていうのは確かです。

 

それでも1階を選ぶ理由

安全面に不安があることを理解したうえで、それでも1階を選ぶケースもありますよね。

 

例えば、次のような理由。

 

賃料が安い

1階の賃料は、同物件の2階以上の部屋より、月額1,000円~3,000円くらい割安になる傾向があります

 

気に入った物件に、1階しか空きがない

繁忙期の終わりごろに不動産屋にいくと、希望の部屋がほとんど埋まっていることもありますよね

 

間取りの都合上

木造アパートの場合、1階が一人暮らし用の1LDKで、2階が夫婦用の2LDKというパターンがけっこう多いです

 

 

1階に住む女性がするべき防犯対策

夜道の写真です

 

1)物件選び

◇最寄駅からの距離

◇周辺環境

◇オートロックやシャッター付き物件

 

夜道を歩くことを想定して、できるだけ治安が良いとされているエリア、なおかつ駅近の物件を探したいものです。

 

僕自身、学生の時に住んでいたアパートは学生街+高級住宅地という土地だったのでとても落ち着いた街並みだったのですが、その後引っ越した先は若干治安の悪い地域でした。男性の僕ですら、住む地域は気持ちに大きな変化を与えました。

 

個人的には、子育て世代がたくさん住んでいる公園の多い街とか、高級住宅街あたりが、女性一人暮らしには最適なエリアです。

 

2)家具・家材に注意

せっかく一人暮らしをするなら、部屋をかわいらしくしたい方も多いでしょう。

 

ただ、パステルカラーなどのポップな色のカーテンは、アパートの外から丸見えなので好ましくありません。

ネームプレートのデコレーションや、手書きの文字にも要注意ですね。

 

3)便利グッズを活用する

◇窓からの侵入を防ぐための補助錠

アマゾンやホームセンターなどで購入できます。空き巣や不法侵入を防ぐには、窓の施錠を徹底することはもちろんですが、窓のカギだけでは比較的簡単に侵入されてしまいます。

 

◇センサーライト

不法侵入の抑止力として期待できます。大音量のブザーのついた防犯用の物も販売されています。

 

◇サムターン回し防止具

玄関扉に穴を空け、金属棒によってカギを空けてしまうサムターン回しを防止するカバー。

 

◇ウインドウフィルム

窓に貼ると外から部屋の中が見られなくなります。はがした時に跡が残らない物を選べば賃貸でも安心して使えます。

 

◇ピンチハンガー

洗濯物を干す際に、外をタオルで囲えば洗濯物の中身が見られにくくなるハンガーです。

 

4)生活面

◇帰宅時、そのまま部屋に入るのではなく、一旦周囲を見回してからドアを開ける

◇公共料金の支払いを、常に最寄りのコンビニで行わないようにする

◇ミニスカやハイヒールで夜遅くまで外出しない

 

つまり、常に狙われているかもしれないという意識が必要です。

ファッションとして、ヒールやスカートは好まれるアイテムだと思います。

が、いざというときに逃げにくいですよね?たぶん。

帰宅が深夜になってしまった時には、できるだけタクシーを利用するなどの対策を心がけましょう。

 

 

ストーカー対策~間違った対処法~

×マーク

 

一人暮らし女性にとって、非常に危険性が高いのがストーカー被害。

警視庁の統計によると平成29年度のストーカー被害の88.3%が女性です。

1Fは室内を覗かれるリスクが2F以上よりも高いので、より慎重に対策を講じる必要があります。

 

(警視庁統計)

https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/stalker/H29STDV_taioujoukyou.pdf

 

ストーカーというと、見知らぬ人から付け回されたり、不審者に目をつけられたりといった印象がありますよね。

実は、ストーカーの7割以上は知人(配偶者・元交際相手・友人・勤務先同僚)からなんです。

つまり、知人に誤った方法で接することによって、ストーカー化させてしまうケースが多いということ。

 

誤ったコミュニケーションとして、次のような行動があります。

 

徹底的に無視することは×

気持ちが冷めたり、嫌悪感を抱いたりしたときこそ、冷静に注意深く話をしないといけません。

徹底的に無視するといつか諦めてくれるんじゃないかと思いがちですが、無視された相手が逆上して、ストーカー化する可能性があります。

感情的に対応することは×

相手にしつこくされたり、暴力を振るわれたりした場合には、つい感情的に対応してしまいがちです。

もちろん、円満な恋人や夫婦の間では当たり前のことで、仲直りできるチャンスが訪れますが、そうでない場合には相手の感情を高ぶらせてしまう可能性があります。

 

安易に知人男性に間に入ってもらうことは×

知人男性に間に入ってもらうことにより、相手男性が諦めたり意気消沈してしまったりするケースもあります。

一方で相手が嫉妬心にかられ行動をエスカレートさせる場合もあります。

素人の判断で、知人に助けを求めるのは危険なので、間に入ってもらうなら警察や探偵・弁護士に依頼しましょう。

 

警察への相談のタイミングを誤るのは×

警察に相談をすると、警察から相手に対してストーカー行為をしないよう警告してくれる場合があります。

しかし、ストーカー相手が、迷惑な行為をしているという自覚がないことがあります。

そんな時に警察から警告を受けると、逆上して迷惑行為がエスカレートする恐れがあります。

 

わざと嫌われようとすることは×

わざと嫌われようとすることも非常に危険な行動の一つです。

嫌われようとして行った行動が、相手を挑発したり傷つけたりすることにつながってしまって、やはり相手を逆上させてしまいます。

 

部屋の防犯対策を万全にすることと同じくらい、普段の人との接し方が重要、ということですね。

 

ストーカー・迷惑行為事件実例

実際のストーカーや、迷惑行為の事例を紹介します。

過去の事例を参照することで、どこに気を付けて防犯すればいいか参考になると思います。

 

会社の女子寮の管理人が盗聴器を仕掛けていたケース

被害者は20代前半の女性です。

会社の女子寮の男性管理人が、話していないプライベートな内容についてやけに詳しいので不審に思って、専門業者に部屋を調べてもらったところ、コンセントに盗聴器が仕掛けられていました。

 

管理人は会社を解雇されましたが、依頼者の女性は寮に住むのが気持ち悪くなって、結局引越すことに。

ストーカー行為がどこに潜んでいるかわからない、という事例です。

 

1階のワンルームの部屋に住む女性が覗きに遭った事例

こちらも、1階のワンルームに住む若い女性の事例です。

部屋でくつろいでいるとき、バルコニーから物音がするので不審に思ってカーテンを開けると……。

見知らぬ男が、サッシのすぐ向こう側にうずくまり、カーテンの隙間から彼女の部屋をのぞいていました。

 

カーテンの隙間は、非常に狙われやすいポイントです。

アパートの1階ならではの事例ですね。

ちなみに高層階では、隣室のバルコニーから部屋の中を覗き見されるケースがあるので、高層階といえどもカーテンはしっかり閉めるよう徹底してください。

 

ドアスコープをはずして外から堂々と部屋の中を覗かれていた事例

ドアの鍵穴は非常に小さいので、鍵穴から部屋の中を覗き見ることはできません。

しかし、スコープを外してしまえばどうでしょう。

特にワンルームタイプの部屋では、室内が丸見え状態になり、この手口で室内を覗こうとする変質者は少なくないそうです。

また、最近では、ドアスコープを外さずに鍵穴から部屋の中を覗ける機械まであるそうです。

 

 

まとめ

女性がコーヒーを飲む写真です

 

1階の女性一人暮らしが危険な理由と防犯対策についてまとめました。

できるだけ目を付けられるリスクを減らして、もし万が一狙われても侵入されにくくすることが防犯対策になります。これは、1階に限らず、2階以上に住むすべての女性にも共通することです。

 

何かがあってからでは取り返しがつかないのが犯罪被害です。

特別なことをしなくても、普段から友人や恋人、近所づきあいを大切にすることも立派な防犯になるのではないかと思います。

 

【追記】2018年7月4日