バイク好きだからこそ、いつでも乗れる距離に置いておきたいと考えることは自然なこと。
しかし、ご自宅での保管はガレージなどの専用のスペースがない限り、セキュリティ上は、野外に置きっ放しの状態と変わらないということをご存知ですか!?
雨風などは専用カバーや屋根によって防げたとしても、セキュリティ面ではそれらは全く機能しません。
他にも、防犯用のチェーンロックなどを使用している方もいらっしゃると思いますが、そのような対策をしていたにも関わらず、残念ながら盗難被害に遭う事例もあるのが現実です……。
愛車を「盗難された!」事例
友人は普段から自宅アパート前の駐車スペースに、チェーンロックをして保管していました。
一般的な直径3センチほどのロックです。
仕事帰りに駐車をした後、翌朝乗ろうとしたら、もうなくなっていたそうです。
チェーンを切ったりしたのであればおそらく音で気づきそうな近さに部屋があるため、犯人はチェーンロックがかかった状態のまま、トラックに乗せて持ち去ったのではないか……と推測されます。
これでは、自宅でできるセキュリティ対策としては、外から内側が見えないようなガレージを設置するか、もはや室内に持ち込むなどするしか方法がないでしょう。
アパートなどにお住まいで、自分でガレージを設置したり、室内に持ち込んだりすることができない方は、切ることができないような高価な極太チェーンを購入し、電柱や近くの柵などにくくりつけておくくらいしか対策が思いつきません。
この場合、柵も簡単には壊せない丈夫なものを選ぶ必要があります。
愛車を「イタズラされた!」事例
盗難以外にも、問題になるのはイタズラについて。
せっかく高価なチェーンを購入し、頑丈な柵などに固定して盗難対策を施したとしても、歩道を歩いている他人がいつでも見える、もしくは触われる場所にバイクを置いては、引っかき傷をつけられたり、なにか固いものをぶつけられるなどしてへこみ傷をつけられたりするリスクがあります。
傷をつけられてしまっては、カバーをしていたとしても防ぎようがありません。
監視カメラを設置して、犯人を捕まえることはできても、傷をつけられてからでは遅いですし、人感センサー付きのライトなどを設置したとしても、これらのイタズラを完全に防ぐことはできません。
また、アパートやマンションなどにお住いの方は他にも思わぬリスクが存在しています。
それは、複数のバイクや原付、自転車などを並べて停めておく共同の駐車場、駐輪場に自分のバイクも停めている場合です。
同じアパートやマンションの住民から、盗難に遭うというリスクは極めて低いでしょうが、駐車をする際、隣のバイクに擦られてしまった場合はどうでしょう。
気づかず、もしくは気づいていたとしても、素通りされてしまう可能性があるでしょう。
同じマンションの住民に対して、疑いの目を向けることは精神的にも負担が大きく、もしそれが原因でトラブルになった場合、引越しを余儀なくされる場合もあります。
バイクをトランクルームに入れるメリット
そこでバイクをお持ちの方にはオススメをしたいのが、トランクルームの活用です。
トランクルームは国土交通省に登録を受けた「倉庫業者」が運営する、レンタル可能な倉庫スペースのことです。
現地にはスタッフが常駐していることも多いです。
もしスタッフがいない時間帯や、設置していない倉庫であっても、防犯カメラを設置したり、自社で警備体制を整えていたりと、なんらかの監視体制を整えています。
自宅で保管するよりも圧倒的に防犯の守備力がアップします。
また、完全に野外から遮断されているため、外部の人から自分のバイクを見られることもなく、高価なバイクを持っている方も、ピンポイントで狙われる可能性が低くなります。
さらにトランクルームの多くは、湿度や温度を一定に保っていたり、防塵や防音・防虫などの保管体制を整えています。これは、大切なバイクのサビや、劣化防止に役立ちます。
たとえば閑静な住宅地にお住いの方は、バイクに乗って深夜自宅へ帰宅する際、エンジン音など、近隣住民へ気を遣う……という方もいらっしゃるかと思います。
そのような場合も、トランクルームを利用していただくと大変便利です。
また、意外と知られていないのですが、バイク以外にも楽器や書類、ワインなども保管しておくことができます。
デメリットも知っておこう
一方、トランクルームを利用する際知っておきたいデメリットもご紹介します。
1つめは、気になる費用について。
トランクルームは月極契約がほとんどですが、価格帯は数千円〜、立地によっては数万円にのぼります。
引越し前後など、短期間の活用であれば負担も減りますが、長期間で利用した場合、維持費は決して小さいとはいえません。
しかし、たとえば毎日のように乗車している方が安いところを探そうとするあまり、自宅から遠いトランクルームに通うようになってしまっては、元も子もありません。
2つめは、管理状態について。
多くのトランクルームは他の屋外レンタル倉庫などと比較すると、温度や湿度管理が行き届いていますが、それでも場所によってバラツキがあるのが事実。
また無人管理には、限界があります。時季によっては湿度がたまりやすくなり、場合によってはバイクの劣化が進んでしまう可能性もあるでしょう。
契約する前にしっかりと確認事項を挙げてチェックし、さらに預けたものの状態は定期的に自分の目で確認をするように心がけましょう。
まとめ
ここまでメリットとデメリットをご紹介してきましたが、それでも大切な愛車はトランクルームに入れることをオススメします。
盗難やイタズラに遭うリスクを常に抱えこんでいては、大切なバイクを心から楽しむ気持ちになれませんよね。
大切な愛車を守る方法に「絶対安心」と言えるものはありませんが、少しでも良い状態で、安全安心に長く使い続けるためにトランクルームの活用をぜひご検討ください。