母は、賃貸住宅で一人暮らしをしています。

娘二人を無事に嫁がせて穏やかに生活していたものの、下の娘が幼い子供を連れて頻繁に泊まりにくるので、毎度てんてこまい。

孫は1歳と3歳の男の子で、ひと月に10日前後泊まります。

 

孫の安全を考えるとチャイルドゲートを設置するのが一番ですが、昔ながらの壁に面した古いキッチンということもあり、間取りを考えても設置は難しい状況です。

もともとキッチンの使い勝手や調理スペースが狭いことも悩んでいたので、思い切って孫の安全面にも配慮したレイアウトへ変更することに。

 

さあ、どうなったでしょう。

ここからは、母の気持ちを代弁します。

 

 

ばあばと孫に優しいキッチン収納

還暦を過ぎた私にとって、何よりも大切なのは、掃除と家事がしやすいこと。

もともと収納は機能性を重視しており、飾りながらの収納はしていません。

とはいっても来客時に見苦しくない程度には、布などで目隠しをするように気を付けています。

今回、家具のレイアウトや収納で気をつけた点は次の3つです。

 

・孫の安全を確保すること

・さらに歳を重ねても疲れずに家事ができるキッチンであること

・収納アイテムを新たに購入しないこと

 

孫の安全確保はもちろんのこと、60歳を過ぎ今後さらに身体が動きづらくなることをふまえると、私自身が疲れずに調理や片付けができようにすることも大切です。

また現在終活中なので、収納グッズは新たに買わずに娘が使わなくなった物を再利用することにしました。

 

 

収納棚のレイアウトを工夫してキッチンに孫が入れない空間へ

 

先に、孫の安全対策を考えて工夫した点をご紹介したいと思います。

まだ上の男の子がハイハイ期だった頃は、キッチンと平行してスチールラックを置き100円ショップにあったジョイント式人工芝をキッチン入り口に敷いていました。

最初は孫が人工芝の手触りを嫌がり侵入を防げていたのですが、すぐに慣れてしまったので人工芝は撤去。

 

次に試したのはストック用の水が入った重い段ボールを積み重ねて、孫が通れなくする方法です。

しかし子供の成長は早く、段ボールを移動させたり乗り越えたりできるようになり対応できなくなりました。

そのため、今回は大幅にレイアウトを変更することに。

 

まず初めに、収納棚やラック・冷蔵庫でキッチンを取り囲むように配置して出入り口を狭くしました。

家具だとさすがに子供は動かせません。

でもこれだけでは、孫がキッチンに侵入してしまいます。

構造上チャイルドゲートを固定して使用することは難しいので、高さ45㎝のワイヤーネットを代用することにしました。

 

おかげで孫が安全に過ごせる空間も広がり、見守る方も楽になりました。

また、私も台所に立っているときに振り向けば収納棚やラックがあるので、物を取り出しやすく調理や後片付けもスムーズ。

以前より家事が楽になって一石二鳥です。

 

これで一安心と思ったのも束の間、孫対策は終わらなかったのです……。

 

 

ばあばと孫の知恵比べ

 

子供の成長の早さには、いつも驚かされます。

最初はフェンスを家具の間に挟むだけで抑止効果があったのですが、そのうち孫が動物園の猿のようにフェンスを持って揺らして、侵入する隙間を作ると無理やり入ってくるのです。

 

そのうち孫が男の子ということもあり、本気になると頭から落ちてでも乗り越えて入ってくるようになりました。

上の子が乗り越えられるようになると、その様子を見ていたまだ1歳の弟もマネするように!

 

そこで考えた策が、キッチン入り口とコンロ手前にフェンスを設置して2重にブロックする方法です。

特にコンロ周りは危険なので、フェンスの高さを上げました。

第1関門であるキッチン入り口のフェンスの高さは45㎝ですが、第2関門のコンロ手前は60cm。

ちょうど私の股下くらいの高さで、ギリギリまたげる状態です。

さすがにここは、子供は乗り越えることができません。

 

今回は子供の力でフェンスが倒れないように、結束バンドできつく家具に固定することにしました。

孫が帰るとフェンスは邪魔になるので、毎回撤去します。

当初は結束バンドを使い捨てにしていましたが、途中からは何回でも再利用できる園芸用の結束バンドに変更しました。

 

 

動きやすさを考えたキッチン収納

 

日々の後片付けは、できるだけ負担を減らしたいもの。

そのため出来る限り省ける手間は省くようにしています。

 

例えば、流し前の空間にはキッチンペーパーと一緒に調理ツールが吊るしてあり、洗い終わったらツールはそのまま吊るして自然乾燥。

ザル、ボウル類は洗い終わったらシンク上のスチール棚で水切りさせます。

 

毎日調理に使うので、収納棚に片付けずにそのまま使うことも珍しくありません。

ズボラに思われるでしょうが、歳を重ねてくるとこれくらい楽なのがちょうどいいのです。

 

水切りかご横にある棚には、食器乾燥機を設置しました。

水切りかごと食器乾燥機の高さは、プラスチックケースを置いて合わせています。

これで楽に乾燥機へ食器を移動でき、少しでも負担を減らせます。

 

食器乾燥機下のプラスチックケースの中身は、

・お茶やコーヒー

・瓶に詰め替えている調味料のストック(砂糖、塩、コンソメ、片栗粉)

・未開封の食品ストック

を収納しました。

一人暮らしだとあまり食品が減らないので、賞味期限が近い順に手前から立てて並べるようにし、期限切れにならないように気を付けています。

 

 

食器乾燥機のすぐ近くには食器棚を配置して、ほとんど動かずに食器を片付けられるようにしました。

食器棚は3枚扉になっているのですが、両開きできる扉の中にはよく使うものを収納しています。

特に食器と調理器具は区別して収納はしていませんが、最近はかがむのも億劫になることがあるので、よく使うものは取り出しやすい場所を定位置としました。

 

3枚目の扉はお客さん用の食器やあまり使わない調理器具を収納。

コップのみ使用頻度が高いので食器棚に入れずにオープン収納にして、出し入れの手間を減らしています。

 

 

コンロ周辺の収納で意識したこと

 

もともと日頃の手入れのしやすさを考慮して、コンロ前には何も置いていません。

今回の改善で意識したことは、コンロ前からなるべく動かなくても加熱調理を完結できるようにすることです。

 

孫がやけどしないように、トースターと電子レンジもコンロ近くに設置しました。

コンロ下の収納スペースには、「サラダ油や醤油などのボトルに入った調味料とストック」を収納しています。

スペースの関係で砂糖や塩などの他の調味料は、コンロ横の棚に置きました。

 

コンロと反対側にはキャスター付きワゴンを置き、頻繁に使う鍋とフライパン、鍋敷きを収納しています。

この配置に変えてから、調理がスムーズになり気に入っています。

 

 

調理スペースを広げるために工夫したこと

 

我が家のキッチンは賃貸でよくあるコンパクトなタイプなので、調理スペースに水切りかごを置くとまな板が置けるスペースはごくわずか。

水切りかごは手放したくないので、シンクから壁まで少しあるスペースを活用することにしました。

前方の段差にあわせてスチール製のかごを2つ並べて高さの調整をして、その上に水切りかごをセット。

 

水切りかごの隣には、ケースを置いて包丁を収納しています。

下のスチール製のかごには包丁研ぎとビニール袋のストック。

流し側のカゴの側面にはタワシと生ごみ用のビニール袋を吊るしてあり、スポンジはスペースの関係で直置きしました。

見た目はおしゃれではありませんが、必要な物をコンパクトにまとめたので使いやすくなりました。

 

 

孫と娘対策【キッチン収納番外編】

キッチン入り口の第1関門は、孫のやる気次第で突破されてしまいます。

今のところ食器棚などの扉を開けることはしないのですが、オープン収納スペースに関しては子供が触ったり床に落としたりしても問題ない物を収納しています。

 

あと孫がよくベランダで遊ぶので、外に置いていた資源ゴミは流し下に移動しました。

滞在中の娘もキッチンをよく使うので、棚や引き出しにはラベリングしています。

ゆくゆくはテプラでラベリングするつもりですが、今は収納場所が変更になることも多いので、何度も剥がせるタイプのメモに収納アイテムを書いて貼っています。

 

まだまだ手がかかる孫ですが、かなり言葉が理解出来るようになってきました。

これからは、安全対策と平行して躾もしながら対応できればと思います。